この事例の依頼主
40代 男性
総債務額:300万円ほど債権者数:5社ほど業態:ドライバー子供を私立中学校に入れたので、その際の受験塾代や中学入学金のために借り入れをしました。当初は滞らずに借金の返済が出来ていたのですが、事故を起こして前の会社を辞めなければならなくなって、転職期間中の借金返済が滞ってしまいました。今は他の会社でドライバーをしているのですが、給料が減ってしまい、一旦遅れた借金の返済の遅れを取り戻せないままになっています。そのうちクレジットカードが使えなくなってしまい、(クレジット決済していた)ETCも使えなくなってしまいました。何とか借金返済に充てるお金をひねり出そうと考えて、車を売却したり、子供の習い事をやめるなどし、また、家内にもパートをしてもらうなどして努力したのですが、子供の学校の部活費や修学旅行代といった不定期なお金を払うと、借金返済に回すお金がほとんどありません。学費を払えなくなると、子供は中学校に通い続けることが出来なくなってしまいますので、何とかそれだけは避けたいという思いで伺いました。
秦弁護士に通知を送ってもらったところ、借金の催促がピタッとなくなりました。借金の催促がうるさいと仕事に集中できなくなりますし、何より、子供を中学校に通わせ続けられるのかと大変不安に感じていましたので、これがなくなったことでかなり気持ちが和らぎました。正直に言いますと、300万円の借金は少ない額ではないのですが、「しっかりと稼げるようになれば返せない額じゃない」と思うときもありました。しかし、勤め先からも長時間運転を自制されるなどして、結局給料を大きく増やすことが出来ませんので、子供の学費の不安を抱えながら借金を返し続けるよりは、破産したほうが安心だと考えて、破産することに決めました。秦弁護士には、今すぐ方針を破産に決めつけてしまう必要はないから、もっと収入が良い仕事に移れるかトライしてみたらどうかと言ってもらえたので心強かったです。結局、そんないい仕事はなく破産を選択することになったのですが、悩む時間がありましたので納得して破産しました。ドライバーとして自宅を不在にすることも多かったので、破産の資料集めに時間がかかってしまいました。その意味では、秦弁護士を随分お待たせしてしまったのですが、何とか資料を集めきって手続きを進めることが出来てよかったです。破産手続きに入ってからは、問題なく同時廃止手続きで終了させることが出来て、破産申請後の私の負担は軽く感じました。
依頼者の収入を見る限り、借金を任意に支払っていくプランは難しいと感じたのですが、もっと収入が良い仕事に転職できるかもしれないというお話がありましたので半年ほど様子を見させて頂きました。残念ながら転職することはできず、結局破産手続きを取ることになったのですが、半年間転職の努力をなさった結果なので、ご依頼者様も納得している様子でした。今回のケースでは学費の負担が大きかったものですから、裁判所から、今後の学費負担に不安を持たれないかが心配でしたが、奥様のパート収入等もあり、裁判所からも問題ないとのお墨付きを得ることが出来ました。私にご依頼なさる前に車を処分したり、いろいろとご本人で動かれていましたので、この点の説明を裁判官から求められましたが、事前に私の方でご依頼者様からしっかりと事情を聴いておりましたので、特に大きな問題はありませんでした。私の破産管財人経験から裁判官から質問されそうな箇所をしっかりと予習しておりましたので、裁判官との面接も難なくクリアすることが出来ました。今回のようにお子様の教育費が絡んでおりますと、借金の問題は家族の一大事と言えますので、このような一大事がしっかりと解決したことで奥様も随分安心なさっていたようなので良かったと思います。