この事例の依頼主
70代 男性
相談前の状況
・被相続人(父)が亡くなり、相続人は長男・次男・長女の3人でした。・長男が被相続人と同居し、介護をしていたことから「自分が相続の大半を受け取るべき」と主張。・他の相続人(次男・長女)は「法定相続分に従って均等に分けるべき」と反発し、話し合いが平行線をたどる。・遺産分割協議が進まず、関係が悪化し、感情的な対立に発展していた。
解決への流れ
・まず、遺産の内容を明確にするため、被相続人の財産目録を作成し、評価額を算定しました。・介護の負担を金銭的に換算し、「寄与分」の主張が可能かを検討しました。・長男には法定相続分を超える遺産を取得する代わりに、他の相続人に代償金を支払う提案をしました。・協議を進めた結果、長男は一部多めの遺産を取得し、次男・長女は代償金を受け取る形で合意に至りました。
親族間の対立が激しい場合でも、感情を整理し、合理的な解決策を提示することが重要です。本件では、長男の寄与分を適正に評価し、代償金の支払いを提案することで、公平な遺産分割を実現しました。